Q. 欠け印や亡くなった人の印鑑を所持していると良くないと聞きましたが、ただ捨てるのもなんだか怖い気がして困っています正しい処分の方法があれば教えてください。
A. 確かに、欠け印や亡くなった方の印、他にも、使わなくなった印や凶相の印などの所持は、衰運のきっかけと言われます。
だからといって無造作に捨ててしまうのは避けた方が良いでしょう。
「印」には先祖から受け継がれた苗字や本人の名前が刻印されていて、その人自身を証明する、いわば「分身」です。ですから、
御先祖への感謝の気持ちとその労をねぎらってあげることが、これからの未来を開くきっかけになります。
「印鑑供養」の方法
1・小皿に塩水を作り、白い布もしくは紙を用意します。
2・ 印面(刻印のある部分)を塩水につけ汚れた部分をふき取ります。
3・1本ずつ白布か紙に包み封印します。
4・その日から最低1年間(1年~3年の間) 神棚(亡くなった方の印は仏壇も可)に供えます。
※(先祖への感謝を込めて供えるので、他人任せにせず、自分自身で行ってください)
※2(神棚が無い場合、清潔で神聖な方位のなるべく高い場所に置いてください。)
5・1年以上経過したら、なるべく人の踏まない所に埋めます(土に還す)
※(亡くなった方の印はお墓もしくは納骨堂に収められてもかまいません)
A. 朱色と決められているわけではありません。
ただ、日本では古来から、「朱色」が、燃え盛る火や太陽を象徴し、神聖で尊い色と考えられていて、魔除けの意味でも神社や鳥居などに多く使われています。印鑑を押すという行為は神聖なもので、神仏に誓って自身の信を示すという意味からも、神聖な朱色が一般的です。他にも、血判と言って、自身の血で命に代えても約束を守りますと誓った為とも言われます。
A. それは気にしなくて良いでしょう。
あらゆるものに相性があるように印材にも相性があります。これしかないという印材は存在しません。万能とされる象牙ですら避けたほうが良い人もいるほどです。余談ですが、最近「柘のみが最良の印材で他は動物の怨念が宿っていて・・云々」などと自説を持ち出して不安を煽る業者もいるそうです。ご注意を。
A. たしかに思い出の品でもある記念品を使いたい気持ちはよく分かります。
私も卒業記念にもらった文鎮は、いまだに大事にしまってあります。
ただ、あなたの上司が印章を変えるように言ったのは、別にあなたを困らせようとして言ったのではないでしょう、むしろあなたのことを考えてくれたのではないでしょうか?
通常行っている「捺印する」という行為は、じつは押した本人が全責任を取りますという「しるし」です。
このことは、その印影は「その人自身」と いう意味合いをもちます。
では、その印影が自己流のものであったり、どこにでもある雑なものであった場合、どういうことになるでしょうか。
例えるなら、 あなたが大切な仕事で初対面の相手と会う事になったとします。
ところが、現れた相手の姿が、汚れたTシャツに破れたズボンだったとしましょう。
そのとき、あなたは相手に対してどんな印象を受けるでしょうか?
言葉には出さなくても、"大丈夫かな??"と思いませんか?
相手が「身なりじゃなく中身が大事」「私はこのスタイルをポリシーとしています」などと
強弁しても 、その人への不信感は簡単には拭えないでしょう。
第一印象で「軽く見られる」「なめられる」と言ってもいいでしょう。
このように身だしなみには細かく気を使う人でも、印章に関しては気づかない場合があるようです。
特に重要な役割を担う会社の管理職ともなれば、学校の卒業記念にもらったどこにでもある印鑑で決裁書類に判を押す事は、仕事を軽んじていると疑われたり、責任感の希薄さを匂わせる行為に相当し、自分を卑しめる事になりかねません。
大量生産で作成する卒業記念の印章は、あくまで記念品として保管しておくに留める方が良いでしょう。
上司は、あなたが恥をかかないように教えてくれたのではないかと思います。
あなたの事を何とも思っていなければ、決してそんな注意はしてくれないはずです。
A. 新しく会社の法人登記をする為には、まず会社の実印と銀行印が必要になります。できれば会社の認印である角印(社判)も揃えると良いでしょう。そのほか契約事の多い業種等では会社の割り印まで作れば万全となります。
最近は、便利だからという事なのでしょうが、実印も銀行印も社判も一本で兼用されている方がいるようです。しかし、印相上も安全上もお勧めしません。
A. 法人印を作るときには画数以外にも幾つか注意する点があります。社員数や会社の規模、業種によっても違ってきますし、従業員の和合や、目指すべき目標によっても彫り方が違ってきます。 印は、私たちが普段考えているよりもずっと重要なものです、自身で判断せず、信頼できる鑑定士に状況や要望を伝え、適合印材、彫り方等の説明を受け、納得した後に作成されることをお勧めします。
Q. 独身の時に鑑定してもらって印鑑を作ったんですが、その後、結婚して姓が変わりました。 旧姓の印鑑はどうしたらよいのでしょうか? それと、実印は名前で彫ってあるのですが、そのまま使い続けても良いのでしょうか?
A. 結婚して姓が変わった場合は、姓が彫ってある認印は親に渡して使ってもらうと良いでしょう。
下の名前で彫ってある女性の実印、若しくは銀行印については、使う分には問題なさそうなのですが、姓や環境が変化すれば画数や相性もそれに合わせて変わります。 新しい姓名の、ご自身の分身となる実印、そして銀行印と新しい苗字の認印を持たれる事は、さまざまな意味で新たな人生のしるしとなります。独身の時に作られた名前の実印若しくは銀行印は、新たな人生への導きであり、今までお世話になったご自身の分身ですから、ねぎらいの意味を込めて正しく処分されると良いでしょう。
(処分方法)
1・塩水で印面を洗い清めます。
2・白い布か和紙に包みます。
3・「印」と書いた白の封筒に入れ封印をします。
4・なるべく人の踏まない所に少し深めに土を掘って埋めて下さい。